宣告新生児室の前で待つこと2時間半。これまでの情報によると、心音に雑音、チアノーゼ、重篤らしい。 心臓の病気なんてあまり知らない旦那としては、心臓に孔でも開いてるのかな?その孔が多いとか大きいとか? 重篤って事は、肺機能も悪いとか? という程度。 まさか、あんな病気だったなんて... 先生に呼ばれ、タクさんの説明を受ける。 <病名> 大血管転移症 (2型:心室中隔欠損あり) 動脈管開存症 肺高血圧症 心不全 <治療方針> オペによる根治が必要。 (オペしないで療養しても、1ヶ月は生きられないとの事) ただ、今すぐオペと言う訳には行かない(体力、体調)ので、心不全の治療をしながら、状態が整うまで待つ。 動脈管や心房中隔の孔が塞がると終わりなので、動脈管が開く薬を点滴。 心房中隔は、閉まってしまったら、カテーテルで広げる予定。 旦那も奥さまも、ただ呆然。 その後、奥さまのすすり泣き。 とにかく、心臓の奇形についてはオペしか無い訳なので、お願いする事にした。 オペについては、出来る限り早くお願いしたいと伝えた。 先生からは、公費助成の案内。(手術代や入院費などが、超高額となるため早い手続きを奨められた。) 看護婦さんから新生児室での面会のきまり(面会時間や手洗い場所などの説明)と母乳の届け方について教えてもらった後、タクさんと面会した。 タクさんの両手には、点滴のチューブが繋がれていた。右足にも点滴と太ももには中心静脈に続くカテーテル。右足にはサチュレーション(血液中の酸素量)測定器具が着けられ、口からは、人工呼吸器の管が。 まさにハリネズミ状態のタクさんに、奥さまは涙。 とにかく、オペ出来るくらいまでの体力回復と、体調のが安定するまでこの状態で頑張って欲しい。オペと言う可能性まで届いて欲しい。 まずは、オペにまで持って行きたい夫婦でした。 タクさんは、夫婦に身体を撫でられ、頭を撫でられても目を開けずに、ただ人工呼吸器に身を任せていました。 本当なら、数日で退院していたのにと思うと悔しいし、産院に居た頃出ていたチアノーゼにもっと敏感に反応して居れば・・・。 「たら・れば」を言い出したら限が無い旦那でした。 でも、家に帰ってからチアノーゼが頻発していても、どうにも手立てが無かった訳で、下手したらそのまま帰らぬ事態になっていたかもしれない。 きっと、タクさんは夫婦が困らない様に、自宅で混乱しない様に、早めに知らせて転院するよう仕向けたのだと思う。 心配だったけど、そういう事ならタクさんに「ありがとう」と言いたい。 こんな病気がある事も、自分の子供がそんな病気になっていた事も知らなかった旦那にとっては、勉強になりました。 もう、二度と味わいたくはありませんが。 |